バレエの先生がアドバイスできない学歴の話

将来の進路を、バレエの先生に相談することが多いと思う。

けどね、バレエの指導者、先生って、世の中のことに疎かったりする。

仕事経験ある先生です、と言っても、時代の流れについていけていなかったりする。

もちろん、僕自身も、まだまだ勉強していかないとだめだけど、

それでも今知っている知識の中で、バレリーナの学歴についての話をしたい。

バレエダンサーと言えば、

中学卒業と同時に、海外留学して、現地のバレエ学校で研鑽を積む、その後、そのままバレエ団就職。

そのためには、中学生のうちにバレコン出て、入学許可ゲット。

うまく行けば、スカラーシップもとりたい。

というのが、一般的な夢だと想う。

でもね、僕は、高校くらいは卒業しておこうよ!

っという意見の人。

理由として、4つある。

1.海外ビザ取得要件

バレエ学校入学許可というのは、要は、その学校が、ビザを出してくれることと同意。

ビザというのは、海外に約6ヶ月以上滞在する時や、それより短くても、観光とは異なり、働いたり、お金が発生する場合、現地の国のビザをもっていないと違法になって、捕まれば強制送還されるのが一般的(日本だけは、例外的に、外国人にめちゃやさしいので、この限りではない)。

このビザ、実を言うと、結構難しい。

学生ビザはまだ楽でも、現地の国で働く場合の就労ビザは、多くの国が、厳格に条件を定めていて、取得が難しい。

一般的に、点数制をとっていて、年齢が高いほど点数は低く、学歴が低いほど点数は低く、収入が少ないほど点数は引くなる。

大卒なら10点、高卒なら5点。中卒なら0点 

20-29歳は10点、30-39代は、5点。40歳以上は0点

といった具合。

その合計点が、基準点を超えるとビザ申し込めるよ、という感じ。

ただし、どうしても雇いたい意欲のある雇用主(カンパニー)がスポンサーしてくれる場合、この限りではない。

でも、たいていは、高度人材を採用する場合、国から補助金💰️がもらえたりするのが多いので、

どうせなら得点の高い、若くて高度人材の外国人を雇いたいと思う企業が多い。

だから、年齢はどうしようもないけど、学歴については高めておいた方が年を取ってから海外就職を考えた場合、有利なことが多い。

学校の名前はあんま関係ない。

2.海外現地就職で不利

若い特権を活かして、ワーキングホリデーなどで、海外ビザを取得できて滞在したとして、現地で履歴書を送って仕事を探すのは、学歴が低いと、日本より困難。

日本はあまり、学歴どうこうは、そこまで強くない。

でも、日本以外の国は、階層が別れていて、教育水準も日本のように、皆、字が読めたり、一般常識があるわけではない。

よく、日本人女性が、欧米の白人は、インテリで、頭のよいエリートに違いない!

と思い込んでいたりするけど、白人に絞っても、彼らのIQは、アジア人に遠く及ばない。

本当に頭がよいのは、一部の階層のエリート白人だけ。

だから、中卒、高卒だと、英語ができても、仕事でコミュニケーションがとれる能力すらない と判断され、書類で落とされてしまう事が多い。

この辺は、海外は、日本より厳しい。

バレエダンサーだって、ケガしないとも限らないし、いつ引退するかもしれない。

それを見越して、ある程度学歴を残しておかないと、海外での現地就職は絶望的になってしまう。

もちろん、現地で、お金持ちの人を見つけて結婚して専業主婦をして暮らすんだ!

というプランでもよいけど、

専業主婦って、実は日本人男性だけが許してくれる特別な特権。

外国では、共働きが普通で、専業主婦なんてことが許されることは、ほぼほぼないから気をつけて。

3. 国の留学支援プログラム

「トビタテ留学ジャパン」など高校生、大学生でないと利用できない、お得なバレエ留学プログラムがあります。

その他、学生だと、住んでいる自治体から、学費の補助が出たり、格安ローンでお金が借りれたりします。

なので、海外留学するなら、通信のN校、S校などに移籍もよいので、高校卒業資格をとるまで、学生の籍は捨てない方がよいと思います。

4.バレエ以外の経験が、稀有な創作活動に活きる

中学卒業して、すぐバレエ漬けってのもいいけど、

バレエダンサーは、クラシックだけでなく、コンテンポラリーバレエもある。

創作系は、その人の、人生や知識の豊富さが、ベースとなって花開くことが多い。

なので、バレエと両立して、高校くらいは卒業資格をとっておくことをおすすめする。

無駄に思える、数学、古典、歴史、地理の勉強も、長い人生、ないと困る脳の栄養だったりするから。

でもね、思うけど、

最近、バレエやっている女子って、勉強もしっかりやっている子も結構増えてきて、

早稲田大学に入って、早稲田バレエサークルで活躍していたりするから、多分、中卒でバレエに人生かけていますっていう子は少なくなってきたのかもしれない。

男性バレエダンサーでも、僕の頃は、茶髪で、田舎のヤンキーっぽい感じで、勉強できない人が多かったけど、

今は、高学歴の男性バレリーノが増えているのかも。

実際はよくわからないけど、

迷うなら、学歴は取っておくことが、海外への道を開き、人生の厚みをもたせるという意味でもプラスだと思います。

Kei

アラフォー♂。都内高級ホテル暮らし。慶應大卒。グローバル企業の法務部勤務。きちんとバレエは10代の頃まで。今は海外出張中にバレエオープンクラス参加するバレエトラベラー。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です