アイルランドで芸術家支援のベーシックインカムがスタート

ベーシックインカムとは、
政府が毎月決まった額のお金をあげ、生活を保証してあげること
日本の生活保護に似ているけど、違う点は、
ベーシックインカムは、毎月一定額お金が振り込まれるけど、他の支援プログラムや、健康保険などが削られ、自費で、もらったお金からやりくりしていくことになる。ある意味、自分でお金を管理する形。
だから、働いて、国からもらったお金から、さらにお金を稼ぐのが一般的。
また制度によっては、毎年更新されないことがある。
一方、日本の生活保護は、毎月一定額をもらって、さらに、他の支援プログラムも優遇して受けられるので、もっと手厚い。働いたら減額されるので、働く気力は高くない。しかも、一度生活保護の決定されるとずっと更新されるため、若者で生活保護を受けると、きちんとした仕事のスキルがつかないという問題が言われている。
という違いがあります。
今回、ベーシックインカムが、アイルランドで、芸術家を対象にスタートしました。
Basic Income for the Arts (BIA)
条件は、大きく言うと、
芸術関係でお金が入っている人、芸術の批評コメントなど公的にもらえているレベルの人が対象。
お金は、毎週325ユーロもらえるので、1ヶ月で、4.3倍くらいすると、
毎月1500ユーロ(28万円)くらいお金がもらえる。
アイルランドに住所のある居住者の芸術家なら対象のため、
例えば、
・日本人が、アイルランドのバレエ団に所属して、18歳以上なら、その対象。
・日本人が、アイルランドに住んで、YouTubeでダンスを発信し、収益を得ていたらその対象。
ただ、応募対象というだけで、毎年2000人限定のため、応募対象の人から抽選で2000人が選ばれる。
このため、昨年は8200人程度の応募があり、抽選で2000人が毎月28万円程度をベーシックインカムとしてもらっている。倍率4倍。4人に1人。
これ、日本だったらどんな感じになるのだろうか?
日本でも、生活保護制度はなくして、全国民にベーシックインカム制度を導入しよう!という議論がある。
アイルランドの人口は540万人。
大阪と名古屋をあわせた位の人口国家。
日本は人口1億2千万人の国だから、アイルランドのおよそ22倍の人口。
芸術家ベーシックインカムプログラムが、アイルランドの2000人対象だったので、
日本の芸術家ベーシックインカムプログラムを行うとしたら、4万4000人を対象。
毎月26万円を支給、4万4000人対象の芸術家支援プログラム!
(*病院代は自費で払ってね、その他給付金はないよ。プラスで、仕事で稼いでも支給額は減らないよ)
という感じのを、今回アイルランド政府ははじめたわけだけど、評判はどうなるのでしょうか?
数年単位で、成否を見守っていきたいと思います。
よくある否定的意見が、毎月26万とかもらっているんだから、芸術家を安く使うバレエ団や、芸術団体が出てくる。
ダンサーや芸術家自身も、お金に余裕でてきたから、安くても請け負ったりして、芸術分野が価格競争になるなど。
